VSE 8.8 Patch 4 から Patch 5 にアップグレードすると、オンデマンド スキャン (ODS) の実行時に CPU の使用率が上昇する場合があります。 これは、必ずしも正しくない動作であるとは限りません。
この CPU 使用率の上昇は、なぜ Patch 4 では発生しないのですか? ODS の稼働中にスキャン スレッドが 1 つしか使用されないという既知の問題が Patch 4 に存在しているため、CPU 使用率の上昇が発生しないと考えられます。 この問題が Patch 5 で解決されたため、結果的に ODS 稼働時の CPU 使用率が上昇します。
この動作に対して Patch 5 ではどのような変更が加えられましたか? エンジニアリング部門で Patch 4 のスレッド数の問題を解決しました。現在は、複数のスレッドを使用してスキャンをより短時間で実行できるようになりました。 この解決策は、VSE 8.8 Patch 5 リリース ノート (
PD25913) に記載されています。
このプロセスで CPU 使用率が一定の値を超えないようにする方法はありますか? いいえ。現時点では、そのような方法はありません。
注: このアイデア フォーラムは、以前の製品改善リクエスト システムに代わるものです。
この問題を防ぐために、引き続き Patch 4 を使用すべきでしょうか? いいえ。Patch 5 の ODS では CPU の使用率が上昇しますが、スキャンの実行時間が短くなります。 Patch 5 にはセキュリティの更新も含まれているため、現在の環境で Patch 5 を使用できる場合は、Patch 5 にアップグレードすることをお勧めします。
VSE によるリソースの使用量が制限されているにもかかわらず、ODS による CPU 使用率が 95% になるのはなぜですか? これは、
Windows の優先度制御設定 API の動作に関係しています。VSE は、この API を参照してシステム リソースを使用します。これにより、オペレーティング システムは、リソースの使用量と機能の割り当てを決定することができます。 詳細については、KnowledgeBase の記事
KB55145 を参照してください。
パフォーマンス タブの設定でこの動作を変更できないにもかかわらず、このオプションが用意されているのはなぜですか? パフォーマンス タブでシステム使用率を
Low (低) に設定すると、他の実行中のアプリケーションのパフォーマンスが向上します。 そのため、エンドユーザーのアクティビティ レベルが高い場合は、[Low] (低) に設定すると効果的です。 それとは反対に、システム使用率を [Normal] (通常) に設定すると、スキャンの実行時間が短くなります。 システムの規模が大きく、エンドユーザーのアクティビティ レベルが低い場合は、[Normal] (通常) に設定することをお勧めします。 詳細については、
VirusScan Enterprise 8.8 ベスト プラクティス ガイド (
PD22940) のパフォーマンス改善の設定に関するセクションを参照してください。
また、必要に応じて ODS の設定で以下の調整を行うと、パフォーマンスを改善することができます。
- スキャン キャッシュを有効にします。
- リスクのある場所のターゲット ODS を [Daily] (毎日) に設定する
- 完全な ODS を週に 1 回実行するように設定する
- Exchange Server などで、必要に応じて ODS の除外を設定する
- VSE 8.8 のオンデマンド スキャンのベスト プラクティスについては、KB74059 を参照してください。